会社を辞めたい新卒が増加!抱える5つの理由とは?メリット&リスク

新卒入社をした場合でも会社を辞めたくなる場面に出会うかもしれません。新卒だから我慢が必要なのか、甘えているだけなのか、他の会社員もみんな自分のような状態で頑張っているのか…。退職したくても何が正解かわからず悩み続ける日々を送るのはとても辛いことです。

新卒入社だから我慢し続けなければならないのでしょうか。またどんな理由であれば辞めても良いのでしょうか。今回はそんな新入社員持つ悩みのひとつとして「新卒の退職」についてご紹介します。新卒が会社を辞めたいと思う理由や、辞める前に考えることなどについて見ていきましょう。




新卒が会社を辞めたいと思う理由


希望や野望を持って入社してきた新入社員は、どのような事に不満を持ち「会社を辞めたい」に至るのでしょうか。新卒入社で退職を考えるのは自分が甘えているからなのかと自問自答するかもしれません。

しかし厚生労働省から発表されたデータでは、平成31年大卒で入社して一年目に退職した割合は11.8%、2年目での退職は9.7%、3年目では10%となっており3年以内に退職した割合は全体の30%を占めているのです。


参考:厚生労働省ホームページ



では実際に退職した人たちはそれぞれどのような理由を抱えていたのでしょうか。


人間関係がうまくいかない


多く聞かれるのが人間関係の問題です。会社内や部署内での人間関係はとても複雑で神経を使うのも事実です。相談しても「そういった人は必ず1人か2人ぐらいいるもの」と言われることが多く自分が甘えているからなのか、我慢が足りないからなのかと自責の念に駆られるものです。

しかし一度こじれてしまった人間関係の修復はとても難しく、長くそこで仕事をすることを考えるととても憂鬱な気持ちになります。会社でも人間関係がとても重要になってくるので、うまくいかないと言うのは離職理由の上位に上がりやすくなります。

思っていた仕事内容でなかった


自分が思い描いていた業務とは全く異なる業務内容に就くこともあるのではないでしょうか。特に複数部署がある会社では、自分の希望した部署への配置が叶わないことも多々起こりうる事案です。また課せられたノルマをこなさなければならない業務や、クレーム処理ばかりの業務であれば毎日が苦しくなるのも容易に想像できます。

それだけでなく求人に記載されていた業務内容とかけ離れた仕事ばかりであっても退職が頭に浮かぶのではないでしょうか。その企業での希望や目標が明確になっていた人ほどその格差への落胆は大きいことでしょう。

報酬がしっかりと支払われない


退職を考える理由の一つに報酬の未払いがあります。給料・賞与・残業代などきちんと仕事をこなした分に関しての報酬はしっかりと支払われなければ行けません。

実際にサービス残業や休日出勤など労働に対する対価を受け取れないケースも多くあります。労働者として受け取るべき報酬が支払われない、基本給があまりにも低いなど金銭面で労働継続が難しいと判断した場合、退職に至るケースが考えられます。

転勤が嫌だ


転勤が退職への引き金となる場合もあります。求人情報には転勤の有無が掲載されていなかった場合、勤務地を変えたくない人にとって転勤は大きな悩みのタネとなってしまいます。

転勤を望まないのであれば事前に求人情報をチェックし、記載がなければ入社までに担当者に確認するようにしましょう。

体調が悪くなってしまった

退職の理由に体調を崩したという理由が挙げられます。仕事は体が資本でもあるため体調を崩したり怪我をしてしまったりという場合、やむを得ず退職を選択する事になるでしょう。

人間関係悪化の延長でパワハラやいじめなどによって体調を崩し出社できなくなるケースもあります。怪我や体調不良などが原因の場合、まずはしっかりと体を休めることが先決でしょう。

会社を辞めたいと思ったら


では会社を辞めたいと思った時、すぐに行動へ移し退職届を提出しても良いものなのでしょうか。退職を決意し退職届を提出する前に次の3つのことを考えてみてはいかがでしょうか。

本当に今辞めていいか冷静に考える


まずは「今本当に辞めてしまっていいのか」ということを一旦冷静になって考えてみましょう。勢いで辞めてしまっては取り返しの付かないことになります。一人になって冷静に考えてみるのでも、第三者に相談するのでも良いので本当はどうするべきなのか、何が原因で辞めたいと思っているのかなど考えをまとめてみましょう。

「人間関係が嫌だから」「仕事内容が合っていない」など理由は様々だとしても、少し誰かに相談することで改善される可能性もあります。退職後のことも含めて、本当に今辞めてしまって良いのかという点について考える時間を取りましょう。

転職先の検討をつける


いざ退職したとしても転職先の目処が立っていなければ、転職活動期間の生活費などの不安を抱えて生活を送らなければなりません。一度新卒で入社した会社を退職すると、次の転職先は「中途扱い」となります。

新卒で退職した場合、キャリアや経験も浅いという印象を抱かれるため、中途採用となった場合は転職活動が少し難航する可能性があります。転職活動期間の資金をしっかりと確保し、転職先として何社か大体目星をつけておくと少し安心できるでしょう。

異動や席替えが可能か確認する


部署内での居心地の悪さや教育係の先輩との相性が悪い、仕事内容が合っていないなどの理由は上司や担当部署に相談することで解決できる問題の可能性があります。

必ずしも解決できる訳ではありませんが、部署異動の希望や部署内での席替えを希望で解決する場合は直訴してみましょう。

新卒でも本当に会社を辞めた方がよい4つの環境


新卒で入社し仕事をしている中で辞めたいと感じていても、「新卒」ということもあり本当に辞めてもいいものなのか、新入社員の間は辞めては行けないのでは?と悩む方が多く今も辛い中で頑張っている人は多いのではないでしょうか。

しかし中には本当に退職を考えた方が良い環境下で働いている方も多く居るのが現実です。新卒や新入社員という言葉にとらわれず退職を選択した方や良いケースもあるので順に見ていきましょう。

(1):パワハラ・セクハラ・いじめに合っている


パワハラ・セクハラ・いじめなどにあっている場合はすぐに退職を検討しましょう。ご自身の体調や精神的な面を考えてもすぐにその環境から距離を置くことを強くおすすめします。これらの問題はなかなか人に相談するのが難しく、自分の中で抱え込んでしまう場合が多いため辞め時を逃し結局辛い毎日を過ごさなければなりません。

相談できる人がいる場合はすぐに相談し、相談できる相手が身近にいない場合はお休みを取るなどして距離を置き、退職へ向けて準備を進めるようにしてみましょう。

(2):ブラック企業に就職してしまった


入社した会社がいわゆるブラック企業だった場合は、早急に退社を検討し動き始めたほうが良いでしょう。ブラック企業は会社の体制自体が異常であり辞めるのも大変な思いをする可能性があります。

退職届を受理してもらえない、損害賠償を請求される、離職票を発行してもらえないなど普通の企業では考えられないことも起こりうるのです。



【ブラック企業の見分け方】

・離職率が高く求人を常に出している

・給料や労働条件が同業者と比較しても異様に高いもしくは低い

・口コミや評価が悪い



ブラック企業は上記のような点で見分けることが出来ます。就職後には賃金が支払われない残業や休日出勤、長時間労働、パワハラやセクハラの横行などが日常的に行われているのが特徴です。

退職が難航しそう、または退職を申し出られる雰囲気や状態ではない場合は、退職代行サービスを利用するのも検討してみましょう。ブラック企業の退職の場合は交渉権を持ち裁判の代理人もしてもらえる弁護士が運営する代行サービスが安心です。



(3):体調を崩している・崩しかけている


仕事をする上でだけでなく、毎日を過ごしていく上でも体調は大切です。もし体調を崩しかけている、もしくは崩している場合は仕事をお休みしまずは回復することを優先してください。

精神的に体調不良の場合は病院受診をするか、体調を崩した原因となる環境から離れ心と体を休ませることが先決です。病院で診断を受け体調不良が原因となり退職する場合は、特別理由離職者となり失業手当も待機期間7日間のみで受け取ることが出来ます。

自らの退職申し出が難しい場合はプロの退職代行業者に依頼することで、会社とのやり取りをせずに退職することができます。相談は無料なので、代行業者の詳細は下記からご確認ください。




(4):会社の経営状態が悪化している


入社時と比べ明らかに経営状態が悪化し続けている会社の場合、転職を検討したほうが良いかもしれません。入社前は分からなかったことでも、入社後に経営状態や借金について知るというケースもあります。

そういった場合で今後の回復が見込めないと判断した場合は、早めに転職を決意し動き出した方が良いでしょう回復したとしても一時的なものでその先には倒産という危機を抱えている可能性もあります。

新卒で退職をした時のメリットとリスク


では新卒で退職を決意した場合早くに決断したことで得られるメリットと、新卒だから抱えるリスクについて見ていきましょう。

新卒退職のメリット


新卒で早期退職を決断したからこそ得られるメリットもあります。どういった点んで有利になるのかを以下で見ていきましょう。

第二新卒者として就職できる


第二新卒者の明確な定義はありませんが、一般的に学校を卒業後、一度就職し数年内に離職した場合を指します。数年間は社会経験があるという観点から即戦力とはならずとも、社会人としての基本的なビジネスマナー及びビジネススキルは身につけている若手求職者として各企業は採用を活発にしています。

企業側が第二新卒者を採用する基準として人物のポテンシャルや人間性を重視していることが多いため、経験やスキルの少なさを負い目にすることなく挑戦できる市場でもあるのです。

時間を有意義に使える


辞めたいと思った時点でその企業で働き続ける事にやりがいを感じなくなるという場合があります。そういった職場で働き続けても生産性を上ゲル事やスキルアップする事はあまり期待できないでしょう。

もちろん「嫌だから」という理由だけですぐに決断し退職してしまうのはリスクが高すぎますが、十分に考慮しどうしてもその職場に居続ける理由を見いだせない場合は、早めに退職を決断し次の職場を見つけることで時間を有意義に使うことが出来るでしょう。

心身を休めることが出来る


辛い環境下で仕事をしていた場合、早期に退職することでストレスや苦痛から開放され心身ともに休ませることが出来ます。疲労で倒れてしまったり心が病んでしまってからでは取り返しが付きません。

そういった状況下にいる場合、勇気がいるかも知れませんが少し勇気を出して新卒でも早期退職の道を歩んでみましょう。

新卒退職のリスク


もちろん新卒で早期退職するにはリスクも伴います。では一体どういったリスクを抱えながら転職活動をすることになるのでしょうか。

忍耐力がないと懸念される


新卒で3年以内に退職した場合、多くの企業から忍耐力の欠如を懸念される可能性があります。会社は新入社員の育成に費用を費やしより長く働いてくれる人材を求めています。前職を早期退職している場合、やはり面接でその点を指摘され理由を聞かれるのが一般的です。

退職した理由が「嫌だったから」や「合わなかったから」など漠然とした理由だとまたすぐに辞めてしまうのでは?という疑念を抱かれ、採用が難しくなります。

面接時には早期退職した理由と自分の弱点、そうなった原因、改善策、今後の目的や成長像などをしっかりと伝えることで、早期退職の弱点をカバーしていきましょう。

退職金が支給されない


早期に退職することで退職金が支給されないというリスクがあります。退職金の制度は各企業で異なるので、退職前に就業規則でしっかりと確認しておきましょう。退職後の生活を考えると少しだとしても退職金は受け取っておきたい福利厚生です。

失業手当を受給できない可能性がある


失業手当の受給には条件があります。1年以内に代謝してしまった場合は条件を満たしていないため失業保険の受給資格はもらえません。転職活動中に失業手当の受給があると資金的に助かるため、資金確保するためにも事前に確認しておきましょう。

【失業手当を受給する条件】

◇ 労働を継続する意思と能力がある

◇ 失業状態で転職活動を行っている

◇ 【一般】雇用保険への加入月が通算12ヶ月以上ある(退職日以前の2年間)

◇ 【特定受給資格者・特定理由離職者】雇用保険への加入月が通算6ヶ月以上ある(貸与首以前の1年間)



転職でキャリア採用枠は狙えない


早期退職した場合は転職活動時にキャリア採用枠での採用は望めないでしょう。キャリア採用枠は即戦力となる人材が多く求められており、一定のスキルや経験が必要とされます。新卒で早期退職し第二新卒者となった場合、社会経験やスキルはほぼないものと判断されるため選考に落ちる可能性が高いです。

キャリア採用枠でなく第二新卒者を積極的に採用している企業を狙うことで、自分の希望に合った新しい居場所に出会える可能性も高くなります。

まとめ

いかがでしたか?

今回は新入社員の早期退職についてご紹介してきました。新入社員だったとしても劣悪な環境下では存分に仕事はできませんし、心身を壊してしまっては元も子もありません。

もちろん単純な理由だけですぐに退職するのはあまりおすすめできませんが、しっかりと熟慮し自分自身のスキルアップや心身を整わせるための退職ならば決して甘えでも逃げでもありません。

この記事が今現在悩んでいる少しでも多くの方の参考になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。




退職代行カテゴリの最新記事